「お疲れさまです」という、日本ではおなじみのあいさつ。
英語その他の言語では、対応する表現がないそうです。
一日の仕事の終わりにお互いをねぎらう優しい響きを感じますし、
私は特に違和感なく使っていました。
でも意外と違和感を感じている方も多いことを知りました。
新聞に載っていましたが、
言われると「逆に疲れる」という意見が多いのだそうです。
たしかに、ねぎらう場面でもないのに、
すれ違ったときに掛け声のように「お疲れさまです」と言われることもあります。
それが「軽々しい」と感じる方もいるようですね。
昔は新入社員研修などで、
「目上の人にはお疲れ様、目下の人にはご苦労様と言いましょう」
と習ったものです。
でも、それも一概には言えないようで、
落語の世界では、高座に上がる人に向けて、
目上も目下もお互いに「ご苦労様」と言い合うとのことです。
言葉というのは、時代や環境とともに変わるものなのですね。
昔から、「言霊」という言葉がありますね。
言葉には、霊的な力が宿っている。
ですから良い言葉を選んで使えばよいことが起きるということ。
でも考えてみれば当然なのです。
「ありがとう」と言ったら、
言った自分も言われた相手も気分が良くなりますし、
その場の雰囲気も良くなり、エネルギーが上がります。
良いことが起きやすくなるのは当然です。
「ばか」と言ったらその逆のことが起きるでしょう。
ですから、「お疲れさま」という言葉を聞くとかえって疲れる、
という人がいるのも、別に不思議ではないなあと思ったりもしました。
前置きが長くなりました。
コーチングでは、言葉というものを非常に重視しています。
独特なコーチング用語があり、たとえば相手の話を聴き終わった時、
普通なら「わかりました」「承知しました」というところを
「受け取りました」と言ったりします。
それは、人の話は何も足さず、何も引かず
「ただ聴く」ということが基本としてあるからです。
「受け取りました」は、他の言葉ではどうしても言い換えられない、
そんな言葉です。
「コミットメント」について以前このブログでも書いたことがありますが、
未来の自分を宣言することで、
【自分はそれをする人として生きる】、というのがあります。
できそうにないと思われることでも、
それをする人として自分を扱い、
そう生きることで達成できてしまうことは、
コーチングの世界では当たり前になっています。
「言葉する」ということは、それほどにパワフルなことなのです。
自分の発する言葉について、少し注意を向けてみましょう。
良いエネルギーのある言葉を使うことで、
人生を思い通りに生きることができたら素敵ですね。
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