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相手をコントロールしていませんか?

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「コロナ禍」の中で、スポーツ界はむずかしい選択を迫られています。
東京オリンピックは来年に延期、今年の高校野球の甲子園大会は中止になりました。

 

スポーツ庁は代替の地方大会などの開催を支援するため、
8億円の補正予算を計上したそうです。
たしかに、スポーツ推薦での進学や進路を希望する生徒にとっては、
何も大会がないと判断基準がなくなりますし、
部活動に励んできた生徒は目標を失ってしまいます。
会場経費やコロナ感染防止に向けた費用などを対象に補助するそうです。

 

野球少年にとって、甲子園が大きな目標であることは言うまでもありませんね。
先日の新聞に、千葉県の「わせがく高校」の硬式野球部の記事がありました。
わせがく高校は2003年に創設された通信制高校で、
首都圏に11のキャンパスがあります。
不登校や発達障害の生徒を多く受け入れています。

 

小5で野球を始めて主将を務めていたけれど、
チームメイトとの衝突をきっかけに外に出られなくなり、
中学校は不登校だったという横山君。
甲子園を目指したいという夢を持っていましたが、
在籍する通信制高校には硬式野球部がなかった。

 

そこで両親に相談してわせがく高校に転校してきたそうです。
横山君は小学校以来「他人が怖い」という障がいに苦しんできました。
でも、わせがく高校野球部では、
「お互いの過去は聞かない、詮索しない」が暗黙のルールだそう。
野球が好き、という共通点を持った仲間が集まっていました。

 

とはいえ、その日の気分などで練習に来られない部員も多く、
練習は週一回のみ。
千葉県の多古町にあるグラウンドはデコボコで打球は不規則に跳ね返るし、
野生動物が飛び出してきたり。
いっぷう変わった野球部ですね(^ ^)

 

横山君は高2だった昨秋、主将に選ばれ、甲子園を目指していました。
しかし5月には「甲子園大会中止」の知らせが。
一度は頭の中が真っ白になり落ち込んだそうですが、休校明けに仲間に会い、
グラウンドでボールを追いかけて笑顔を取り戻しました。
千葉県の代替大会の初戦は今月から始まります。
思い切りプレイしてほしいですね!

 

 

この記事をご紹介したのは、
横山君が、自分にあることを持ち出し、ご両親がそれを受け取り、
やりたいことをしっかりと応援、サポートしていること。
仲間はお互いを詮索することなく、受け取り、力づけあっていること。
先生も子どもたちの事情や障がいを理解して、サポートしていること。
が文面からうかがえたからです。

 

「他人が怖い、野球が好き」な自分のまま、
横山君はそこにいられたのではないでしょうか?
それが相手の「存在」を認めるということです。

 

私たちも、自分を「そのまま」受け取ってくれる人と、
コントロールしよう、変えよう、としてくる人の違いはなんとなくわかりますよね?
障がいがあってもなくても、人と関わるときには、
相手をそのまま受け取るということはとても大切なことです。

 

子どもや、会社で部下と関わり、
その能力を引き出したいとお考えの方は多いと思いますが、
まずは相手をそのまま受け取り、
自分らしくいられる環境を作ってあげることが大切です。
何を教えるか、どう導くかに頭を使う前に、
まずそこができているか、観察してみてくださいね。

 

できてないなー、と思う方。
子どものことを思ってがんばっているのに結果が出ないという方。
部下が自分の話を聞かない、という方。
8月は、チットチャットスポーツ塾でセミナーをやりますので、
ぜひ受けてみてください。

 

サイトURL
https://chitchat-sports.co.jp/seminar/

 

他者をコントロールするのではなく、力づけ、その能力を引き出す。
そんなコミュニケーションをお伝えしたいと思います。

 

「コーチング、マインドフルネスのことなら大阪のEsprit(エスプリ)」へ